放射線室 | 医療法人伴帥会 愛野記念病院

放射線室(画像診断室)

概要

放射線科では各診療科からの依頼による、一般X線撮影、X線TV撮影、CT検査、MRI検査、骨密度測定、マンモグラフィー、エコー(乳腺)等検査を様々な装置(機器)を用いて行い、画像情報や結果を提供しています。ほかに、心血管造影室や手術室などで透視装置を操作し、医師の診断や治療のサポートも行っています。また、地域の医療機関と連携し、CT・MRI装置の共同利用を目的とした検査の受け入れも行っています。

一般撮影室

一般撮影室では胸部、腹部、全身の骨等のX線撮影を行います。放射線を利用した検査の中でのもっとも基本となる検査です。当院では、CR(Computed Radiography)によりX線写真がデジタル化されており、撮影した後でも濃度やコントラストを目的に応じて変化させることが可能となり、より精度の高い画像を得ることが出来ます。

CT装置

当院では、これまで心臓検査において16スライスCT装置を用い、約15~20秒の息止めにて造影による冠動脈描出を行ってきました。この度導入した80列/160スライスCT装置は、撮影時間が5秒と短いため呼吸等による動きに左右されにくく、また造影剤量を減らすことができます。また、高電圧/低電圧の2つ異なる管電圧を使用し2つのデータセットを収集(デュアルエネルギー)、両者のコントラストの変化を比較することで組織性状の識別が可能になり、尿管結石などの解析が高精度に行えます。さらに東芝が開発した被ばく低減技術AIDRは一層進化し、開口径は、780mmのワイド・ボアCTとなり検査における圧迫感が少なく、患者様のアクセス性に優れ、体位に依存しない柔軟な撮影が可能になりました。このように、新技術も標準搭載しており、心臓のみならず全身の撮影において、患者様にとってとてもやさしい装置となっています。

MRI

当院は、H31.1よりPHILIPS社製1.5T超伝導型MRI(Prodiva1.5T CX)を導入し1.5T(テスラ)2台体制となり、迅速な検査が可能です。

透視室(X線TV室)

透視室では、食道・胃・腸等の上部・下部消化管造影検査、胆嚢・膵臓などの消化器系検査、更に整形外科領域である骨折の整復や神経根ブロック、脊髄造影等検査を行っています。当院のX線TV装置は、多目的・多様な検査に対応できるFPDを搭載した機器を導入しています。トモシンセシスといわれるデジタル画像技術による断層撮影、スロットラジオグラフィという全脊椎や下肢全長撮影が可能であり、通常の機器と比べても歪みが少なく高画質な 画像を、低被ばくで撮影することができます。

骨密度測定室

骨密度測定検査は骨の中にあるカルシウムなどのミネラル成分がどれくらいあるかを計測し、骨粗しょう症の診断、経過観察や治療効果の評価に用いられます。当院の測定機器で行っているDEXA法は2種類のエネルギーレベルのX線の透過率の差を利用し骨量を測定する方法で、測定部位は基本的に、腰椎・大腿骨頚部の二か所となります。検査時間は5分程度で、体を動かさずに寝ていただくだけの検査となっています。

マンモグラフィ室

乳房のX線撮影のことをマンモグラフィと呼び、専用の装置を使用し撮影します。乳房はそのまま撮影すると、乳腺や脂肪分に腫瘍が重なって隠れてしまうため、乳房を圧迫して撮影します。多少痛みを伴う場合もありますが、圧迫し乳房を薄く均等にのばすことで乳腺組織の重なりを広げ、乳がんの初期症状 である微細な石灰化や、セルフチェックではわかりにくい小さなしこりを観察することができます。日本人の乳がん罹患率は近年増加傾向にあり、女性のがんでは1位となっています。マンモグラフィ検査は乳がんの早期発見、早期治療のためにはなくてはならない検査となっています。